第569回 大阪北支部 例会報告
2024.12.14
2024年12月10日、第570回有恒会大阪北支部例会が、21名(内府大2名、女子大3名)の参加を得て、大阪駅前第2ビルの文化交流センター大セミナー室で開催されました。
今回は、長岡京市の市民講座講師である吉岡 正様(市大文学部院1976年修了)に、「古典文学への道しるべ―おもしろ光源氏から、おもしろ世之介へ―」と題してご講演をいただきました。
吉岡講師は44ページにわたるテキストをご用意され、第一部の「おもしろ光源氏」では、①源氏物語の成立の時期、②詳細にわたる人物系図、③第1部から第3部までのあらすじと巻名毎の年立表、④枕草子との違い、⑤当時の平安京と現在の京都市との通りの位置関係、⑥内裏や清涼殿内部の配置、⑦律令官制と官位、⑧仮名の誕生、⑨日本の四季、⑩五行説と十干・十二支の関係等を解説されました。
また、第二部の「おもしろ世之介」では、①町人による町人文学を確立された作品である「好色一代男」の作者「井原西鶴」の紹介、②作品内容と関連語句、③その時代の通貨、④江戸幕府の初代から十五代将軍までの紹介と功績、⑤旧国名と現在の都道府県との関係等を解説されました。
光源氏と世之介には「ある種」の共通点もあり、吉岡講師のユニークな視点からの解説を通じて、参加者は2つの物語を改めて見直す機会となりました。吉岡講師は、学生時代落研に所属されていたこともあり、その巧みな話術に参加者が引き込まれ、あっという間に講演の1時間半が終了しました。
講演会終了後は、吉岡講師を囲んだ昼食懇談会に移りました。懇談会中、吉岡講師には参加者からの質問にも丁寧に対応していただきました。いつものように参加者相互が懇親を深め、次回を期して閉会となりました。
文責:副支部長 亀井信吾(1977年商学部卒)
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